場所打杭

オールケーシング工法

揺動式オールケーシング工法・全周回転式オールケーシング工法

オールケーシング工法は、掘削孔の全長をケーシングチューブで孔壁保護を行うことを特徴としている。同工法はケーシングチューブの動きにより、[揺動式]と[全周回転式]に区分けされる。

施工は、ケーシングチューブを揺動または回転させながら土中に圧入し、チューブ内の土を、ハンマーグラブによってつかみ上げ地上に排出する。掘削完了後、ハンマーグラブや沈殿バケットで一次孔底処理を行い鉄筋かごとトレミーを建込む。この時、スライムが堆積している場合は二次孔底処理を行い、その後に生コンクリートを打込む。コンクリートの打ち上がりに伴い、ケーシングチューブを順次引抜き、杭を築造する。

揺動式

従来から[ベノト工法]と呼ばれていた工法
公称杭径はφ1000~φ2000mm最大掘削長は40m程度

全周回転(全旋回)式

揺動式を発展させた工法。ケーシングチューブを360°連続回転させ、一軸圧縮強度200N/mm2程度までの岩盤掘削を目的に開発された工法である。近年では都市部の再開発における地中障害物撤去工事に採用され、アースドリル式拡底杭工法と組み合わせて施工する事例が多い。公称杭径はφ1000~φ3000mmである。最大掘削長は60m程度。